カスタマー・エクスペリエンス

昨年一年間、IT部門を見てきたが、ITを提供する側になって初めて分かることもある。良かれと思って機能を追加しても、ユーザ側の興味がなければ使われないが、ユーザの言われたことだけをやっていたらいいものができない。ユーザの”満足を超えた感動”を与えるのはなかなか難しい。

そういえばカスタマー・エクスペリエンス管理という言葉が昨今、メディアに頻繁に登場する。ガートナーによると「顧客の期待どおりの、または期待を超える顧客対応(顧客との交流や対話)を設計・提供することにより、顧客の満足度、ロイヤルティ、支持を向上させる取り組み」ということのようだ。

顧客と一口に言ってもITの顧客は多岐にわたる。トップから部門責任者、中堅社員から末端の利用者まで。すべての顧客の満足度を固めるのは至難の業であるがきっと、誰に満足を与えるのかということも最初にきちっと話をしておかないといけないのだろう。そして対象外のひとに対しても満足とはいかないまでも期待値が極端に下がらない配慮も必要だろう。

今の世の中はあらゆる情報から「ヒトのココロをよむ」時代。

ここでも理論よりも芸術センスが必要なのだろうか。